2014年7月4日金曜日

アイヌモシリ魂の旅 その3トゥレップ

イランカラプテ こんにちは


今回の旅で、

見えない力と、友人たちのはからいで、

本当に貴重な体験をさせていただきました。

普通では、ちょっと体験できない事です。


それは、アイヌの方達が、

「神様からの贈り物」として大切に扱っている、

重要な食用の植物、トゥレップ(オオウバユリ)を

アイヌの伝統に則って掘って食べよう、

というものでした!!!


何ていうことでしょうか・・・!

本当にありがたいことです・・・!


朝、旭川の川村カ子トアイヌ記念館に集合して、

みんなで車に分乗して、とある森の中へ・・




これはトゥレップのつぼみ。

花をつけるトゥレップは、雄なのだそうです。

そして、食用にするのは、花をつけない雌のトゥレップの根(鱗茎)です。



根を傷つけないように、大切に掘り出します。


茎や葉は使わないので、その場で森にかえします。

捨てる、のではなく、かえす、という考え方です。

かえした茎や葉は、また自然の循環のなかで、

森の栄養になっていきます。


今回ご一緒させていただいた、

アイヌの女性たちは、

自然にそうしていました。


そして、トゥレップを決して必要以上に掘り出しません。

次の年も、またその次の年にも、

ずっと残っていくように、との配慮からです。



森で野生のタモギダケが生えていました!

野生のタモギダケなんて、初めて見ました!

とってもきれいな黄色です。


ほの暗い森の中で、輝いて見えました。

こちらも、大切にいただいて帰りました。

やはり、取りつくさないのです。

みんなで食べるだけを、感謝して持ち帰りました。



記念館に戻って、みんなで作業。

トゥレップを洗って、

鱗茎をひとつひとつバラバラにして、

きれいなまっ白い一片が現れます。

みんなでするので、どんどんはかどります。


作業中にすでに、トゥレップの根のでんぷん質で、

手が粉っぽくなってきます!


あー、こうやって昔のアイヌの人達は

トゥレップからでんぷんをとっていたんですね!

(トゥレップからでんぷんをとって、主食にしたり、

冬の貴重な保存食にしたりしていたのだそうです。)



これがトゥレップの鱗茎を一片一片はがして、洗ったもの。

ぴかぴか光っています。






それを、この臼ときねでつきました。

古そうな、とっても良い味わいの木製の臼ときねです。



さあ、始まりました。

みんなで交代でつきました。

きねが予想以上に重くて、私はすぐ交代(笑)



三人で(なんと、マレウレウのメンバー!!)

きねつき歌を歌いながら、拍子をとってついていきます。

hessa o hoy  hessa o hoy

歌声が流れていきます。

いにしえに想いをはせます。



つき終わりました。


これをまとめて、蕗の葉にくるんで、炭火で蒸し焼きにして、

みんなでいただきました。



小さな鱗茎は、そのままホイルに包んで、

やはり蒸し焼きにしていただきました。


さてお味は・・・

そんなに強い味ではなくて、

でんぷんのほのかな甘みと、

繊維がしっかりしていて、しゃりしゃりして・・・

おいしかったです。


初めて食べたんですが、

なぜか懐かしい感じがしました。

不思議です。


そして、主食にしていただけあって、

食べるとお腹が満足して、

力が湧いてきました。


これは、そうとうのパワーフードです!


トゥレップのでんぷん粉は、

一番粉を胃腸の薬として

二番粉を食用として、大切に用いたそうです。


トゥレップフチカムイ(オオウバユリのおばあさんの神様)に感謝します。


ご一緒させていただいたみなさん、本当にありがとうございました。

お一人、お一人のお顔がまだ眼に浮かんでいます。

みなさん、とってもお優しくて、

素敵なかたがたでした。

素晴らしい出逢いに感謝しています。


森の中でも、記念館でも、

時空がいったりきたりして、

不思議な感覚におそわれていました。

今といにしえが同時にあって、

時空の旅をしてきたような・・・


たくさんの聖なる存在に見守られているのを感じながら、

あたたかい、素晴らしい時間を過ごさせていただきました。


イヤイライケレ ありがとうございました。


愛と感謝を込めて・・・


スイーウヌカラ アン ロー(またお逢いしましょう)

LOVE











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